マメヒコ味噌会2015 1月塩の回

今年も参加させていただく味噌会の第一回目に行ってきました。
今月のテーマは去年と同じ塩。
去年と同じ内容な部分もありつつ、新しいところもありつつ、
今年こそは味噌を作ります!!
今年はスクリーンがついて豪華な感じ。




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去年は150人の応募があったところから、淘汰されていき人数が少なくなった。
今年は継続(大多数)で、その他が新規なので、どうなることやらな感じ

米麹、豆麹、塩麹の3種類

こういうものってこういうものなんじゃないかという話。
今年は豆に加え、瀬戸内海にレモンの遠足も行く予定。

まずは丸いバター
マメヒコのバターは無塩。そこに塩を混ぜて加塩にしている。
そのバターに混ざっているのはゲランドの塩
10年間、ミルが出にくいとクレームがあったが、自分たちにとっては意味があると思い使い続けたが今年新しいものに変わった。

サラダは塩、
サラリーマンは塩を稼ぐ人
ソルジャーは塩を守る人

伯方の塩がどう来ているかを当てられる人は少ない。
普通は、瀬戸内海近海から来ていると思うが、実は原材料はメキシコ、オーストラリア等から来ている
その距離10,500km
それを日本の海の水で溶かして精製してから売っている。
なぜ?


真塩(生活クラブ)
100gあたり36.3gのナトリウム以外に、マグネシウム(40~300mgという非常に微量かつ誤差がある量)、カリウム等、
原料も、メキシコ、オーストラリアを沖縄の塩水で溶かしてやっている
工程:溶解、平釜
生活クラブという素材にこだわるお店ですら、海外の塩水を溶かして使っている。
なぜなら、マグネシウムを取ることにこだわっているから。

日本は古来、塩田法により、海水から塩を作る方法が穫れなくなった。
海水塩(真塩に比べて倍程度の値段)沖縄の海水を煮詰めて作った塩。
 工法も逆浸透膜、立釜、平釜、平釜

国産神話(フードマイレージ等)

マメヒコがゲランドの塩を使う理由、純度が低く、マグネシウムが入っているものがおいしいと感じるから。
塩の結晶がいびつ。ゲランドの塩は、不純物がいろいろ含まれており、純度が低い。マグネシウムの含有量が多い。

マグネシウム=にがり(にがみがある)
大豆のタンパク質と結びつくと凝固剤になって豆腐になる。
マグネシウムを吸収し粒が大きくなっている塩を製造できるところは日本ではない。

ただし、マグネシウムが含有されていることにより、塩が水分を含みやすくなっていて、ミルで引きにくい。
日本に持ってきて海水にさらすのは、そこでマグネシウムを含んでいるということを見せるため。

いろいろなことがイメージで、本当にそうかどうかはわかっていない。
これは海塩、一方で岩塩ブームも起こっている。

アルペンザルツの塩の窓にある絵とサウンドオブミュージックの背景はそっくり。
サウンドオブミュージックは、オーストリアの話。クロアチアのアドリア海付近で塩を作る海軍の将校がトラップ一家のお父さん。

塩を作るためには鍋や釜で煮詰める必要があり、薪が必要で、森が必要。
森を守るためにたくさん作れなかった。
大事に使うという価値観があった。

お寿司を塩で食べるのは、塩が高級だったから。

現代の食生活の変化で、ミネラルの取り方が変化し、イメージ先行もあった結果、
ミネラルを塩で一緒にとるというスタイルがありふれるようになった。
マグネシウムが欲しければ、わかめで食べたり、昆布を一緒に食べるという選択肢だってある。

みそ汁は片手間で作ってはいけない!


今日はにぼしごはんと大根、油揚げ、ねぎのみそ汁
にぼしと利尻こんぶを入れて一晩おいてあるだしを使用。
生臭いにぼしと利尻のだしのにおいを、野菜の力で消して、さらに味噌で消す。


飲んだ時点で美味しいと思ったらおかしい。

井川家はみそ汁には鰹は使わない。
煮干しは骨があるから、骨のうまみが出てよいという感覚。

別に、切り干し大根に八丁味噌だとよい味が出る。
今日は米麹で味噌が甘いので、甘めのみそ汁を作る。

沸騰してきたら弱火で13分
お味噌汁はアツアツでなければならないから、ごはんをよそい終わった頃に手元にみそ汁を届ける。

大根の水分、だしを自然に外に出す浸透圧を利用するため、味噌を少し入れている。
油揚げを焼いて、熱を加えると、揚げ直して香りを引き立てる。
そしてクルトンのように最後に入れる。
加えてねぎも最後に入れて、甘くみそ汁にする。
その分、にぼしごはんは塩分強めでバランスを取る。

サバの味噌煮だったら、薄めのみそ汁等、
絶品のみそ汁、絶品のごはん、絶品のおかずという風に作ってもおいしくない。
各々のバランスをとることが重要。

大根は浮いてきた頃が食べごろ、さらにみそ汁を吸うと沈む。

だしは総じて、少なく使われていると思っている。
一般的に、豚汁、さつまいも、大根、なめこ等、だしが出る食材はその味が好きな人が多い。
それは潜在的にだしを好きだから。
だしが出ない食材どうしをだしが薄い汁に入れて飲んでもおいしくない。
(わかめとズッキーニ等)

ダシを取るのに使った煮干しをご飯に入れて炊きます。

炊き上がりはこんな感じ。


みそ汁は汁を飲む食材であり、具を食べるためのものではない。
だしをうつして味を作るということをしっかり意識してやることが大切。



一年味噌会をやってみて、和食に対する重要なポイントは、和であるということ。
ごはん、おかず、みそ汁という組み合わせの中で、どの品にどの味を設定するか、
そこが曖昧であり、その文化を許容できるかということが日本の文化。
だからこそ、和食チェーン店を作ることが難しい。


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