マメヒコ味噌会2015 2月こうじの回

今回はこうじの会、
昨年参加できなかった、味噌の一番重要なポイントとも言える会でした。

まず、それぞれの味噌の違いというのを実際に味わうため、4種類の味噌
島原の麦味噌
白みそ
八丁味噌
マメヒコで昨年作った味噌を食べ比べ































味噌には3種類あります。
豆味噌
米味噌
麦味噌圏に別れる。
これは、何をこうじとして使っているかの違い。
大豆味噌に代表される八丁味噌は、料理に使うとき大量のみりんや砂糖を投入する
コクはあるが、味はない。
砂糖やみりんを入れないと味が出ない。
昨年作った味噌は米糀で仕込んだ味噌。
島原の子守味噌は麦麹で仕込んだ味噌。
各々味に明確な違いがある。

というか、こんな味噌の違いが地域性であるなんて全然知りませんでした。

これはマメヒコが実際に作った米糀
パラパラしていて、やや甘い。それこそ、赤城酒造で食べたものによく似ています。

全ての根源は、アスペルギルズオリゼにある

味噌の原料において、辛口、甘口、色味は原料の色にはあまり関係がない。
砂糖が入っているから甘いというわけでもない。

こうじの漢字には、糀 麹などがあり、 
米片に花、または麦に花
中国では麹という字を使う、甜麺醤は麦麹、豆板醤も麦麹。
日本では、米文化の中、糀を用いた。

味噌を造るということは、糀を作るということ。
糀の作り方を今日習う。

[こうじの作り方]
1.お米を蒸す(超大切)
2.蒸した状態のお米に糀菌(菊菌)をつける
3.翌日中が熱くなる(発酵)、進みすぎると、お酒みたいに発酵する。
毎日ひっくり返しながら、積みを変えて

うまく仕上がると、最後、栗の花のようなにおいがする
最終的に雷おこしのようなひとつの固まりのようになるこれをほぐすことを2回程度行う。

うまく行っているものは、パラパラに一つ一つがついているもの
・蒸し上がったお米が固くないとうまくいかない。
・少量でやろうとすると失敗する(2kg以上)
・とある糀文献によると、乾いた蒸気で蒸せと描いてあった、作ってみるとわかる

外硬内柔:外は堅く中は柔らかい

お米がべちゃべちゃになることを防ぐため、プロはプラスチックで偽米を作り、お米の下において米の代わりに使う。


ホームページ等で紹介されている作り方はほとんど信州味噌の作り方。
八丁味噌は、大豆に糀菌をふりまいて、豆糀にしたものを豆にする

昔は、嫁ぎ先の味噌に、自分の家の味噌を合わせて行った。
手前味噌:合わせ味噌(旦那八丁味噌、妻麦味噌)でできる自分の家の味噌

アスペルギルズオリゼ 日本でしか育たない国菌

なぜカフェなのに味噌会なのか?
カフェは身体に悪い、珈琲を飲ませ、パンを食べさせる
パンは日本では、数日経つと緑色にかびたりする
しかし、ヨーロッパではパンはかびない
乾燥しているので、そのまま堅くなったものをフレンチトーストにしたり、スープにつけて食べたりしていた。
日本は様々なものがかびる国、そこに抗う免疫力をつけるため、様々な発酵食品が発達した。

大豆にカビが生えたが、以外とこれが美味しかった。
発酵食品の始まりもきっと偶然の産物。

味噌はほんらい未醤と書く。
醤油にならなかった、その前の堅い豆の固まり。
仙台味噌というのは戦地に行ってもたんぱく質が取れるようにするための保存食。

酵素=生き物
酵母=生き物
こうじ菌=こうじカビ?

こうじとは:糀(こうじ)とは、米、麦、大豆などの穀物にコウジカビなどの食品発酵に有効なカビを中心にした微生物を繁殖させたものである。 コウジカビは、増殖するために菌糸の先端からデンプンやタンパク質などを分解する様々な酵素を生産・放出し、培地である蒸米や蒸麦のデンプンやタンパク質を分解し、生成するグルコースやアミノ酸を栄養源として増殖する。

こうじ菌のはたらき
プロテアーゼはたんぱく質をペプチドからアミノ酸(うまみ)に替え、
アミラーゼは炭水化物をブドウ糖に替える(甘み)
 そこからブドウ糖が乳酸菌に分解され乳酸になる(酸味)
リパーゼは脂質を脂肪酸に替える(香り)

大豆は炭水化物をあまり含んでいないので、米糀を入れて甘みを出す
甘味噌というのは糀がたくさん入っているという意味

味噌の値段はピンキリであるが、糀がたくさん含まれているかどうか。

八丁味噌は大豆+大豆こうじなので、甘みがほとんどない、かわりにアミノ酸がたくさん入っているのでうまみが出る。外から味を加えることで、甘みなどをプラスした。

島原の子守味噌は、酒のにおいがする、
発酵を押さえるために酒を添加している。
味噌はうまみ、甘み、酸味、かおりのバランスで味が構成されている。
アミノ酸うまみ成分を外から添加することがあたりまえにされ、
(出荷の都合や、品質、味の均一のため)

味噌会では、味噌を実際に作って、味に変化があるということを体験していく。
味噌を流通させるということ自体に無理がある。

減塩志向=味噌がいたみやすくなる。
みそ汁はある程度しょっぱいものを飲んだ方ガいいし、
塩加減で発酵も進んでうまくなる。

糀の発酵を止めるのに、塩きりという手段がある。
冷凍庫に入れて、発酵が進まないようにするという
30度湿度90%は、温かくする工夫をする。

味噌をつけるのがなぜいまの時期かというと、これからの季節に梅雨を超えると発酵がさらに進むから。


納豆菌が殺してしまうので、直前は全部納豆摂取禁止です。



ちなみに、以前お邪魔した、赤城山の酒蔵、近藤酒造さんで糀を作っているところを拝見した際は、こうじは、その部屋に住み着く菌を利用していました。

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本日のごはんとお味噌汁

お味噌汁:白菜とごぼう
・だし野菜は白菜の芯、ごぼう、しょうが
・利尻昆布とにぼしで一晩吸水したものを
・味噌は八丁味噌、子守味噌、信州味噌、マメヒコ味噌を合わせる

ごはん:玄米から精米したてのお米
 (知りませんでしたが、精米したてのお米は、炊く前に浸水させる必要がないのだそう)

初期段階はにぼしの味、そこに白菜、ごぼう、しょうがの味を上書きしていき、
最後に味噌の味で食べる。

味噌は沸騰させてはいけないが、最初に入れる(ごぼうなど浸透圧でだしを出させるための)ものは沸騰してOK

左側と右側で味がだいぶ違ったそうです。


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