マメヒコ井川さんの魅力@マメヒコ雑誌作りの会

以前参加した、雑誌作りの会。

私が珈琲を普段そんなに飲まないのにマメヒコに行きたいと思う理由は、恐らく、彼の魅力にあるんだろうなと思っています。
そして、おこがましい言い方ながら、すごく似ているところがある。
それがこの会でお話を聞いて、なぜなのかがよくわかった。

以下、雑誌作りの会で話していたことを簡単に要約。

雑誌作りに興味は少しだけあったけど、この会においては、雑誌の作り方の話は一切ありませんでした。笑


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・NYに2,3年住んでいた。
会社組織に所属したことがない。フリーランスでやってきた。
NYの話が来たとき、ビザの関係があったのでつきあっていた彼女と結婚してNYへ渡ったが、いざいってみたら、会社がなかった。
・元々、お酒飲まない。女性にも興味がなく、うさばらしするような趣味がなかった。
喫茶店で大半過ごしていた。渋谷に好きな喫茶店がたくさんあった。
・しかしNYには喫茶店がなかった。喫茶=茶室文化?
喫茶=オーダーした人のために一杯一杯入れるというもの。それがNYにはなかった。
・LE pain quotidienは近しいが、$5程度。高いので、教会でノマド生活していた。
日本に帰国後、渡米前に行っていた喫茶店が亡くなっていた。その代わりに、スタバができていた。
・テレビがつまらない➡カフェやってみたら?と発展しカフェをやることになった。
人との巡り会いもあり、カフェをほんとにやることになった。
・300万でカフェでできると思っていたら5000万かかった。(テレビの2時間番組の予算)
テーブルだけで300万。番組作るよりはいいかと始めた。
・マメヒコは、豆と珈琲のお店だからマメヒコ(金八くらいの気軽さ)で始めた。
コンセプトは、当たり前を疑うこと。メニューを今でこそ年間4回くらい変更するけど昔は1週間に1回変えていた。
・ブログがはやり始め、いろいろなことが書かれていたが、そのうち食べログが始まり、結構評価が高くて、日本で一番のカフェになった。お客さんがいろいろなことを言っているので、1周年に挨拶文みたいにフリーペーパーとして雑誌を作った。そしたら量がどんどん増えていた。
・中とじ印刷は、4枚ずつ作るので、16枚、でも16枚を作って行くと、20枚になっていく。
フリーペーパーをいろいろ研究してみた。雑誌は宣伝だから面白くない。=コマーシャリズム
コマーシャリズムがメディアを衰退させた=マメヒコのテーマ。
・井川さんがテレビの世界に入ろうと思ったきっかけ=ドラマ(向田邦子、山田)北の国から
次の映画のキャスティング=吉岡秀隆調整中。彼は居場所がないという。
北の国から、また寅さんのみ出演。➡世界観を壊さないために、それ以外の仕事を受けない。
・縫う=役者の仕事の合間に別の仕事を入れる。
でも、他の役者は様々な仕事を縫っている。
吉岡秀隆は、役に入るために、着るものを半年間着たりとてもこだわった人。
・器の重さが、珈琲の価値を決めている。
それが、今は、紙コップでカプチーノ、飲み残し用の入れ物になったり。珈琲がコマーシャリズムになってきた。そこでマメヒコがメディアになればと始めた。
・NYには、スタバがあるが、教会という受け皿もあるが、
今の日本にはそれがない。
・渋谷のスタバ、世界で一番売れるお店。
だが、珈琲を喫茶店で少しずつ飲んで行くなどの楽しい感じがない。
・コマーシャリズムへのアンチで始めたのだから、CPは考えないと決めた。
どうせやるなら、自由にできる場所を確保できるならやってもよいかと始めた。たまっていたうっぷんを1冊にまとめた。誰がやっているのかという質問が一番多かった。他にどこにお店を持っているのか。
・ROSE BAKERY=ROYAL HOST、LE PAIN QUOTIDIEN=伊藤忠が持ってきた
マメヒコは、フジッコがやっているのではないかなどと懐疑心をもたれていた。
・5000部配り終わった。
・外人がカプチーノを笑顔でつくている写真、マチにとけ込んでいて、このマチにスタバがないと全て台無しという風情で
雑誌でわかる商売主義=マクロで作っている(合議でみんなの意見を取り入れた)
写真が引き絵になる。フォーカスした写真に意味がある、写真はよってた方ガいい。
M−HICOのMをミクロのMにしようとした。人の書くものはスナップ的。
・レモンケーキができた背景、店員さんのおじいさんがレモン農家だったが、
おじいさんが腰を痛めて木に登れなくなり、レモンを捨ててるだけになっている
それならそれを買い取り、ケーキを作ろうと始めた。
それはお客さんでは書けないもの、ミクロで見れる情報を入れるために写真を寄らせ、知らなくていいことだけど、伝えたいことをメディアの中で紹介するようにした。
実はこういうことを感じ取ってくれるお客さんがいるのではないかというのが追い風になっている。

・今座っている、テーブルは、一枚板、ブビンガというもの。広葉樹林で大きな木タンも同じ。生き物の舌を食べる際、あんなに綺麗な形がそろうわけがない。上タン=いい接着剤を使っているもの。
・テーブル1台500万。樹自体100年以上の樹齢、乾燥させることが一番難しい。そういった時間が価格に含まれている。その時間を買っている。
こういったテーブルを始めとするひとつひとつのものへのこだわり、
そして、お金を出して時間を買っている。
・”マメヒコ”=時間に関するプロジェクト。紙の冊子にこだわる理由。(webで展開する気がない)webはひろがっていかないから
・本、エッセイを読まない。
「宮崎駿、出発点」(折り返し点もある)
・ウッディアレン 
映画ほとんど見ない、影響を与えたのはテレビドラマ
怒りが常にあって、それが突き動かしてる。

・専門性がないということが、大きなコンプレックス
いいかげん就職しろとお父さんから言われすぎた
専門性で何かを極めた人たちのすごさをわかっている、なぜならそれができたから。
マクロとミクロが合致して、初めて、それが相乗効果を有無。
専門性があることに
プロデューサーとクリエイター
⬆が強い。(プロデューサーは、全体を俯瞰する)

セレンディピティ=偶然の産物

エンジニアリング=ブリコラージュ
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彼に、質問をしてみました。
Q:専門性がなくても、いろいろなことをやって形にしてきている自分を認めてあげられるようになったのはいつか。
A:ここ最近である。

上の太字とこの質問の答えにひどく共感しました。
やっているうちに見えてくるものだってある。

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